セラピストが手を作る目的
・セラピストが手を作る目的は
①対象者に余計な緊張(筋スパズム)を与えない
②対象者の四肢の重さを感じられる(対象者が体を預けられる)
③対象者の筋の収縮を感じられる(筋スパズムを引き起こしていないか評価できる)
④正常な運動を誘導できる(代償運動を出現させない)
これらが重要と考えます
対象者に触れる際、余計な緊張(筋スパズム)を与えることは
目的とする運動学習を妨げ代償運動になったり
目的とする筋とは違った筋肉に刺激が入るので
運動学習や目的とする筋の筋力改善が上手く行えないと考えます
虫様筋握り
虫様筋は手のセンサーです
この握り方で対象者の身体に触れることが大切だと考えます
虫様筋の機能解剖
・第2〜5指MP関節屈曲、DIP・PIP関節伸展に作用
・起始:深指屈筋腱
・停止:第2〜5指基節骨底橈側面、指背腱膜
・手内在筋の活性化によるMP関節からの屈曲は機能的な物品操作につながる
虫様筋握りのポイント
・MP関節屈曲位で握る(PIP関節が先行し屈曲していない、尺側の中手骨と基節骨で挟む)
・物を握る際に手関節中間位となる(過度な手関節の掌屈や尺屈の代償が出ていない)
虫様筋の筋力トレーニング
①ペットボトルを持つ
・四肢を虫様筋握りするためのトレーニング
・空のペットボトルをMP関節屈曲位で把持
②ボールを握る
・対象者の踵や肘など体の丸い部分を虫様筋握りするためのトレーニング
・手指MP関節屈曲、小指・母指対立位でテニスボールを把持
ポイントは、リハビリ中、虫様筋握りが持続できるようになること(訓練中は持続的な虫様筋握りが必要)と考えます
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