空振りセラピスト
1年目のとき先輩から「評価が大事です」といわれました。しかし、正直評価の大切さがわかりませんでした。数年間、治療方法を学習することに重きを置いていました。
勉強会にたくさん通いましたが、多くはリハビリの方法を教えてもらうことを目的にしていました。
しかし、現在は疾患のメカニズムや人間の体、基本の動かし方を深く学ぶことが、自分がリハビリをするときに一番大切なことと感じます。
先輩から次のことを教えてもらい、少しずつ実践していくと、最初はバラバラだった評価や治療が徐々に一つにまとまることが実感できました。
勉強した項目について解説していきます!
総合的な評価をして治療の計画を立てる
ICFは対象者の全体像を整理できる、しかも他職種が使っている便利なツールです。
ICFを使用し参加・活動・心身機能を考えるように練習しました。
ここでのポイントは、参加(長期目標)から考えることです。
僕はいつも心身機能から考えていました。これだと、どれも必要な情報と考えてしまい問題点の的が絞れませんでした。
参加から考えると、『参加を達成するための活動は?→その活動ができない心身機能は?』と思考の流れができてきます。
またICFの活動のプラス面と改善したい心身機能をうまく絡めて目標設定すれば、病棟での生活でもその筋肉を使った運動を行うことができる(筋力アップ)可能性が広がると教えていただきました。
対象者の疾患の病理をきちんと深掘りする
一つの教科書だけではなく、とにかく多くの教科書や文献を納得するまで読んで理解することを行いました。
特に自分でなんとなく理解できていると思っている単語には注意が必要でした。わかっているつもりで、わからない単語ばかりを追っていました。自分の場合、理解が曖昧な単語に病態の理解のヒントが隠されている場合が多かったです。
例えば、「身体図式」という単語ですが、「あんな感じだよな」とやり過ごすのではなくしっかり調べると「無意識のプロセス、意識の思考対象とはならない」など多くの情報が得られます。その情報を元に考えると質的な評価や治療方法の幅が生まれると感じました。
整形疾患であれば、どの筋を切っているのかなどの情報が大切です。切っているのであれば筋が働きにくい状態です。筋の回復の過程も合わせて勉強するとどのくらいの期間から筋トレをするなど計画を立てやすくなります。
対象者の姿勢や動作を理解する(弱化筋や短縮筋、代償などの運動戦略)
対象者の姿勢の評価を勉強しました。姿勢には大きく3グループあり、反り腰、フラットバック、スウェイバックと呼ばれています。
それぞれの姿勢は短縮筋と弱化筋がある程度決まっています。
それらの筋について評価を行うことは評価の漏れを少なくすると共に、疾患の特徴と合わせて評価することで評価時に情報の統合が行いやすいと感じました。
代償運動についても理解を深め、疾患、姿勢や筋肉などの状態などを総合的に評価することは大切だと感じました。
目標は数値を明確にする
目標を設定する際に、しっかりとROM,筋力,ファンクショナルリーチテストなど各種テストの数値や改善の見込みの期間を数値化することで具体的な目標設定になります。
初めはどのように期間を設定するのかわかりませんでしたが、やっていくうちにこれはこのくらいで良くなりそうなど感じることも少し出てきました。
経験を積むことでわかってくることも多いと思います。文献などを参考にしながら期間設定を繰り返し行なえば予想と実際の誤差が狭くなると考えます。また、このリハビリ方法では難しそうだから少し工夫してみようといった方向転換も行えると考えます。
リハビリの基本である可動域訓練(ROM)について精度を上げる
最初は〜法など手技療法を習いに行っていました。ですが習得が難しかったです。応用を習いにいく前に基本ができていなかったと痛感しています。
ROMを真剣に勉強してみて、ROMは触り方や動かし方の基本なんだと感じました。
優しく支えながら動かすと対象者の筋や軟部組織の状態や代償運動を少しずつ感じることができるようになってくると感じました。まっすぐ動かすことで筋力トレーニングも効果が改善すると感じました。
空振りセラピスト
以上が僕が勉強している項目です。
対象者様に喜んでもらえるよう、もっと精度の高い仕事ができるように頑張っていきます。
効果があった勉強法についてブログを更新していきます!